高田馬場のゲーセン、ミカドの店長イケダミノロック氏の連載コラム「ゲームセンターのお仕事!」が面白い。
ゲーセンの営業事情などを、現代のゲーム・アミューズメント業界が直面している問題と共に強パンチ連打でざっくり切り込む(というか殴り込むような)書き口で紹介している。実際の売上表も公開されていて(音ゲーマー的には五鍵やクラッキンDJのインカムに注目)、普通見ること、知ることのできない裏側なんかもわりと大胆に載せていたり、イケダ店長のキャラクターそのまんまなぶっこんだ書き方やジョークもあって読み物としても純粋に楽しめる。これでもう一つのエンタメが成立しちゃうのはミカド、そしてイケダ店長だからこそなんだろうな。「毎日大会やれば毎日客が来る」、「現代的フワッとした価値観」、「なでるUFOキャッチャー」など金言名句も連発。特に面白かったのは「2014年理想の業務用シューティング」について書かれている番外編・第6回。ギタリストでもあるイケダ店長ならではの例え方にまず感銘を受けたし、「シューティングゲームはひとつのストーリーを完結させるインタラクティブなエンタメでもあり反面、スコア、クリアなど目的はさまざまだがストイックな競技的側面もあるジャンル」という至言には心打たれた。他にも店長自ら清掃業務について語っている第2回や番外編・第7回なんかは涙なしではいられないし、ヌルシュー部発足に至った経緯が語られている番外編・第8回では壮大なオチが待っていて、大いに笑わせてもらった。普段からよく遊びに行っているミカドだけど、客としての心構えも変わるよね、こんなの読んじゃうとさ。別に身構えたり畏まったりするわけじゃなくて、ああ今こうやって筐体にコインを入れて快適にプレイできるって、なんて幸せなんだ!と。
世界の1日平均駅別乗降者数ランキングにトップテン入りしている高田馬場駅。誰かも呟いていたけど、「ミカド口」があればなあとつくづく思う。戸山口からも意外と歩くんだよね、地下鉄からだとどの道大回りしないといけないし。それでも足繁く通っているけど。いや、通っているという意識はないな。東西線ユーザーなので、帰り道なんだよね。だから神楽坂あたりでいつも、ああもうすぐ高田馬場じゃん、ミカド寄るか、的な感じで。「ミカド口」があればなあと書いたけど、個人的には高田馬場駅は「ミカド駅」。わたあめ食べて指突っ込める、心躍る降車駅。
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